人間は社会的動物と言われていて、集団を作って助け合いながら生き延びてきた。
現代における「会社」というものは、まさに現代を生き抜くための集団だと言える。
個人ではできないことでも、チームを作ることによって人間は色々なことを可能にしてきた。
ただ、当然のことながら、チームによっては集団の力を十二分に発揮する一方で、一つにまとまることができずに、集団の良さを発揮できない場合もある。
素晴らしいチームの一員になれることは、その人にとってはとても幸せなことである。
良いチームを作ることができれば、その構成員を幸せにすることができる。
では、良いチーム、良い会社というのはどういうものなのだろうか。
また、そういう会社を作るにはどうすればよいのだろうか。
その方法を7つにまとめた本を読んだので、紹介したい。
著者は株式会社パソナキャリアのカンパニープレジデントである渡辺尚(わたなべたかし)氏と、法政大学大学院教授の坂本光司(さかもとこうじ)先生。
著者の渡辺氏が、社内ベンチャーとして立ち上がったパソナキャリアの経営に携わるうちに、「良い会社」とはどんな会社なのか、を考え続けるうちに、法政大学の坂本先生と出会い、数々の良い会社を取材していく中で、良い会社に共通することを調べてまとめた結果、それを七つのキーワードにまとめ上げた。
「良い会社」をつくるための7つのキーワード
この本の中核をなすのは、この、7つのキーワード。
その7つとは
1、社員の幸せが大切にされている
2、経営理念が実践されている
3、協力企業やお客様を大切にしている
4、理念採用をし、人材育成に力を入れている
5、話し合う風土がある
6、社内に一体感がある
7、納得性の高い人事評価がなされている
沢山の事例を交えながら、この7つがいかに大切か、ということを紹介している。
良いチームには一体感がある
企業だけではなくて、スポーツなどのチームにも言えることだけれども、良いチームには一体感があると思う。
その一体感を生むものは何か、と言えば、ここにあげられていることが大切なんだと思う。
メンバーが大切にされいてること。
理念や目標が明確で、メンバーに浸透してして、さらに実践されていること。
メンバーが大切にされていると感じるのは、やはり自分の意見を言える風土があるということ。
そういうことが一体感を生むんだということがよくわかる。
従業員が会社から大切にされていると感じれば、従業員は会社のために頑張って働こうと思う。
これは、心理学的にも説明のつく話だ。
人は感情で動く。
人間の感情を理解することが、良い会社を作るカギになると思う。
さらに、一体感のあるチームが強いように、いい会社は業績が良い。
つまり、会社の業績を上げようと思ったら、いい会社を作ることが大切なのだ。
良い会社ならばメンタル疾患を生まないだろう
僕は、産業カウンセラーだから、仕事が原因で心を病む人を減らしたいと思う。
この本で紹介されいているような会社で働いていれば、おそらく心を病むことはないだろう。
メンタル疾患を減らすためには、良い会社を増やすことが大切なのだ。
僕はこれから、良い会社とはどういう会社なのかを研究する。
メンタル疾患を生まない。
従業員が幸せになる。
顧客も関連企業も幸せになる。
当然、経営者も幸せになる。
本来、良いチームは、かかわる人たちがみんな幸せになるものなのではないか。
そうやって、私たち人間は生き延びてきたんだと思う。
まとめ
良い会社とはどういう会社なのか。
そのエッセンスがぎゅっと詰まっていて、とても良い本だった。
この本に取り上げられている素晴らしい会社の数々。
日本には、本当にいい会社が沢山あるんだということがわかり、希望が持てた。
いい会社を作りたいと思っている方は、ぜひ、手に取ってもらいたいと思う。
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