先週の土曜日に参加したイベント「オランダ・デンマークに学ぶ 新学問のすゝめ」にて、まあ、いろんな話を聴いたんだけども、その中で印象に残っているのが、デンマークという国は「国民の幸せ」を第一に考えているということ。
国民が幸せであるとは、一体どういうことなのか。
ということを、国家が突き詰めて考えているとのこと。
これは本当にすごいことだと思うな。
もともと小さい国なので、おそらく経済大国になろうなんて最初から考えていないということもあるのかもしれない。
日本は一時期、世界第2位の経済大国までのし上がったことがあったので、どうしてもそれを目指してしまうのだろうけれど、デンマークは最初からそこ(経済大国になること)を目指しているわけではないんだよね。
なので、国民が幸せに生きていくことができる国づくりを目指している。
人生の余白を大切にしてる
それで、いろいろと話を聴いていて感じたのは、人生にたっぷりとした余白があることが幸せなんじゃないかってこと。
デンマークの国づくりは、おそらくこの余白を大切にしているんだと思った。
考えてみれば、人間は生きていくために働かざるを得ないわけで、働かなくなったら生きていくことができなくなるという恐怖を味わうわけだよね。
でもね、考えてみれば、しばらく働かなくてもいいよ、って時期があったら、それは素敵なことだと思わないか?
それって、とても幸せなことのような気がするのは、僕だけではないと思うんだ。
それなのに、日本人は逆のことを考えているような気がする。
余白は無駄、悪であって、あってはならないこと。
「働かざる者食うべからず。」
という価値観が根底にあるんだよ。
無意識のレベルですりこまれているよね。
でも、本当にそうだろうか。
そんなことを考えさせられた。
豊かになるということは余白を持てるようになるということ
考えてみれば、あくせく働かなくても生きていけるというのは、夢のような社会なんじゃないかと思うんだ。
それを目指して、人間は進化し続けているんじゃないのかと思う。
にもかかわらず、なぜか日本人は、余白を嫌うよね。
なんでだろう?
貧しい世の中なら働かない人を養っていく余裕がないから、「働かざる者食うべからず」でもいいと思うんだけど、そういう世の中から、「働かなくても生きていける」世の中を目指していくのが、発展するということなんじゃないかと思う。
現在がその過程にあるとすると、みんなで交代で「余白」をもてる社会を作る、という方向性は間違えていないように思う。
一生遊んで暮らすのは難しくても、一時期だけ仕事しなくてもいい期間を作れる、ということはとても素晴らしいことだと思う。
その間に、自分の人生と向き合ったり、次の人生のステージに向けての準備をしたり、新しいスキルを身につけたり、家族とゆっくりと過ごす時間を作ったりすることができたら。。。
そういう、余白の時間をたっぷりととることができたら、それは豊かな人生になるだろうと思う。
デンマークは失業した際に、なんと4年間も国から失業保険がもらえるらしい!
4年ってすごくない?
新しいスキルを身につけようと思っても、たっぷりと時間があるよね。
その代わり、企業は従業員を辞めさせるのは簡単とのこと。
でも考えてみれば、自分に合わない職場に、苦しみながらしがみついているのは、会社にとっても従業員にとっても幸せなことではないと思うな。
社会にきちんと受け皿があるから、会社も辞めさせることができるし、従業員も気軽に転職をする。
そして、自分に合った職場に出合えるまで転職を繰り返すのだ。
デンマーク人は平均6回の転職をする、というデータもあるらしい。
日本の場合は逆だよね
それに引き換え、日本の場合は逆方向へ行っているように感じるよね。
会社は簡単に従業員をクビにできない。
働かない空白の時間を嫌うので、大人になってから新しいスキルを身につける余裕がない。
失業保険だって半年くらいしか出ないから、従業員も転職するリスクを考えて会社にしがみつこうとする。
最近では非正規雇用者が多いから、貯蓄も余裕がないのでますますしがみつこうとするよね。
そうなると、適性の合わない職場でお互いにストレスを抱えることになる。
さらに、働き方改革の影響で、今まで以上に、時間を有効に使う時間術とか、仕事を効率的に終わらせる方法などが盛んに言われていて、精神的な余白をとることなんて、ますます難しくなっている。
そんな状態で、良いアイディアが思いついたり、イノベーションが起こるはずがないよね。
こんな状態でいいはずはないのだけれども、どうも逆方向へ進んでいるように思えてならない。
もちろん、ストレスも増大してメンタルが崩壊してしまう人も増えている。
根底から考え方を変えてみる必要がある
たぶん、根底から考え方が違うんだよ。
そもそも論として、出発点が違う。
日本の場合は、経済力に重きを置きすぎている。
大企業が経済を引っ張っていく。
大企業の業績が良いことが、日本を繁栄に導いていくという考え方があるよね。
でも、本当にそうなのだろうか。
そもそも、そこを目指していて、国民が幸せになれるのだろうか。
それが、国づくりとして向かうべき方向性なのだろうか。
いや、もしかしたら、国民の幸せを目的にしたら、結果的に経済がうまく回るようになるのではないか。
国民に余白ができれば、内需が拡大することはないのだろうか。
根本的に、まったく違う観点から考えていくことが必要なんじゃないかと、考えてしまった。
まとめ
いったい、幸せな人生って、どんなものなんだろうか?
余白って無駄なんだろうか。
むしろ、豊かさの象徴なのではないだろうか。
この記事を読んでくれたあなたはどう思いますか?
一人一人が、しっかりと考えてみる必要があると思います。
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