今日もドラッカーの学び。
今日の話は、当たり前のことすぎて、「そんなのわかっているよ!」という人が多いと思うのだけれど、僕自身の経験から言うと、これをきちんと意識してこなかったなあ、という反省をした言う話。
「顧客は誰か」との問いこそ、個々の企業の使命を定義するうえで、最も重要な問いである。やさしい問いではない。まして答えのわかりきった問いではない。しかるに、この問いに対する答えによって、企業が自らをどう定義するかがほぼ決まってくる。
今日のブログは、「顧客は誰か」という問題について書いてみたい。
顧客は誰か
あなたの顧客は誰ですか?
商売をやっている人であれば、そう聞かれて答えられない人はいないだろう。
でも、どこまで細かく考えているかははなはだ疑問だ。
僕は、整体師として独立開業した。
それまでは、整骨院で働いていた。
実は、整骨院と整体院では顧客が違うのだけれど、開業した当初は、その違いを明確に意識できないでいた。
もっと細かいことを言うと、同じ整体院でも店によって顧客が違う。
たとえば、整骨院は外傷(怪我)を扱う専門家だ。
骨折、脱臼、捻挫、打撲など、急性の外傷が整骨院のメインターゲットになる。
ところが、整体院は慢性症状の予防、あるいはコンディショニング、健康維持が目的になる。
したがって、日々を健康的に過ごしたいとか、肩こりなどの慢性的な体の不調を何とかしたいという人たちが顧客となる。
さらに細かく言うと、気持ちよさや癒しを求めている人なのか、姿勢矯正や痩身といった美容を求めている人なのか、腰痛や肩こりといった慢性的な不定愁訴の解決を求めている人なのか、スポーツや仕事を行う上でのコンディショニングを求めている人なのか。
そのうえで、年齢はどのくらいの人か、主婦なのか、サラリーマンなのか、男性なのか女性なのか、年収はどれくらいの人で金銭感覚はどうなのか。
そういうことによっても違ってくる。
さらに、最近では心理カウンセリングにも力を入れているので、うつ病やその他の精神疾患を患っているのか、そこまではいかなくても人生について困っているのか、仕事ができない状態なのか、仕事はできるのか、収入があるのかないのか。
そうやって考えていくと、顧客は誰なのかを定義することはとても難しいことがわかるだろう。
沢山の人に来て欲しい
僕自身は、今までさんざんこの問題で悩んできた。
商売を始めたころは、とにかくたくさんの人に来てほしかったので、どんな人にも来てほしかった。
そもそも、ターゲットを絞るという発想がなかった。
商売について何も勉強をしていなかったからだ。
そして、商売について勉強していく過程で、ターゲットを明確にすることが大切だと知った後でも、自分からターゲットを絞るということが怖くてできなかったのだ。
絞れば、ほかの人が来てくれなくなるかもしれない。
そう考えると、割り切って絞ることができなかった。
今でも僕には迷いがある。
本当に困っている人の力になりたいという欲求があるからだ。
しかし、すべての困っている人の力になるのは、現実問題として難しい。
自分一人でできる事は限られている。
だったら、絞るしかない。
絞って、その人の痒い所に手が届く、その人向けのサービスを提供するしかない。
その人にとって、スペシャルな存在にならないとダメなんだ。
顧客は誰かを決めるのは難しい
ドラッカーが言うように、この問題はとても難しいのだ。
沢山の人に喜んでもらいたい。
沢山の人に貢献したい。
そう思ってしまうのは無理もない。
だけど、すべての人に貢献するのは所詮不可能だ。
だったら、誰に貢献するのか。
誰の問題を解決するのかを明確にしなければいけない。
企業の目的は社会貢献である。
では、どんな貢献をするのか、それを定義するためには、やはり誰に貢献をするのかを明確にしなければいけないのだ。
それが、ビジネスの、組織の出発点であり原点なのだ。
そこが明確でなければ、ビジネスの軸がぶれるのだ。
まとめ
誰のどんな問題を解決するのか。
それがビジネスの出発点であり、目指すべきゴールになる。
それが明確でないビジネスは迷走してしまう。
これまでの僕のようにね。
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