失敗しない者を信用してはならない-ドラッカーに学ぶビジネスの本質⑨

パラグライダータンデム 読書
スポンサーリンク
失敗を恐れる。
そういう人は多い。
かく言う僕も、かつて失敗が怖くてたまらなかった。
「石橋をたたいて渡る」という言葉があるが、僕の場合は「石橋をたたき壊して渡らない」みたいなところがあった。
その反面、常に冒険がしたいと思っていた。
冒険がしたいけれども、失敗が怖い。
そういう葛藤に苦しんでいた。

なぜ、失敗を恐れるのか

僕が失敗を恐れた理由は、失敗をすることで自分の評価が下がることを恐れたからだ。
それには原因がある。
僕の母親が、失敗した人を指して「あれはダメな人だ。ああなってはいけない。」ということを、僕に教え込んだからだ。
過干渉の親というのは、子どもが失敗をすることを極度に恐れる。
そのために、子どもが失敗しないように先回りして世話を焼いてしまうのだ。
これを続けることによって、子ども自身が失敗を恐れるようになる。
子ども自身が、「失敗は良くないことである」という価値観を持ってしまうからだ。

失敗をしない方法

では、失敗しないようするためにはどうすればいいのか。
それは、チャレンジしないことである。
失敗を極度に恐れると、チャレンジすることをやめ、確実にできると思われることだけをやる、ということになる。
チャレンジをしなくなれば、成長も望めず、特にビジネスにおいては大きな成果が得られることはない。
ビジネスにおいては、常にチャレンジをして、失敗からいろいろなことを学び、次に生かいしていくというプロセスを経て、大きな成果を得られるようになるのだ。
したがって、チャレンジできない者は、ビジネスにおいては役に立たない。

成果とは何か

ドラッカーはその著書「【エッセンシャル版】マネジメント」の中で、以下のように述べている。
成果とは何かを理解しなければならない。成果とは百発百中のことではない。百発百中は曲芸である。成果とは長期のものである。すなわち、まちがいや失敗をしない者を信用してはならないということである。それは、見せかけか、無能なこと、くだらないことにしか手をつけない者である。成果とは打率である。弱みがないことを評価してはならない。そのようなことでは、意欲を失わせ、士気を損なう。人は、優れているほど多くの間違いをおかす。優れているほど新しいことを試みる。

僕の解説など不要だと思うけれど、まず、成果とは何かを理解しなければならないと述べている。

「百発百中は曲芸だ」と言っている。ありえないと言いたいのだろう。
「成果とは打率である」とも言っている。

つまり、打ち損じることがあるのは当たり前で、どれくらいの割合で成功できるか、というのが問題だと言っている。

完璧主義者は、失敗することを必要以上の恐れている。
完璧であること、すなわち弱みがないことを評価すると、意欲を失わせ士気を損なうと述べている。

本当に優れているほど多くの間違いを犯す。チャレンジをする。と述べている。
これは、ビジネスを行うものだけではなく、子育てをする多くの親にも聞かせたい言葉だ。

子どもや部下を育てるとき、果敢チャレンジする人間に育てることが大切だ。

チャレンジする人は、失敗を犯す。
しかし、そこから多くのことを学ぶ。
そして、長期的には大きな成果を残すようになるのだ。

まとめ

人を育てるとき、また、人を評価するとき、私たちが犯してしまいがちな間違いは、失敗しない人を優秀だとしてしまうことだと思う。
失敗した人をダメな人だとしてしまうことだと思う。
失敗したということは、チャレンジしたということ。
チャレンジしたことを評価しよう。
そこから何を学んだかを評価しよう。
失敗は悪いことではない。
失敗を恐れずに、チャレンジしてみよう!

コメント

タイトルとURLをコピーしました