毎月開催しているオンラインイベント「人生の学校」。
昨日、第20回目を開催した。
テーマは「劣等感」
劣等感に苛まれて、人生がうまくいっていない人は多い。
おそらく、多くの人が何らかの劣等感に苦しんでいるだろうと思う。
この劣等感について考えるというテーマで開催した。
学童期の発達課題
発達心理学の権威であるエリクソンによると、「劣等感」は学童期(5歳から12歳)の発達課題であるとのこと。
この時期に、同じ年の子どもたちが一堂に集められて、同じ勉強をすることによって、他人と比較する機会が生まれる。
これによって、自分が他人よりも劣っている、という感覚を持つようになると。
勤勉にに努めることによって、劣等感を克服し有能感を得ることができると説いている。
アドラーの劣等感
アドラー心理学において劣等感とは、自分の理想に対して自分が劣っていると感じる感覚だとされている。
そして、劣等感は理想に近づくためのバネにすることができるので、劣等感を持つこと自体は悪いことではないとしている。
これに対して、劣等感をこじらせてしまって、人生の課題に取り組むことを放棄した状態を「劣等コンプレックス」として、健全な劣等感と区別している。
劣等感をバネにする
エリクソンとアドラーは、劣等感をバネにしてそれを克服する努力をすることが大切である、という点において一致している。
劣等感自体が悪いことではないということなのだ。
その劣等感との付き合い方を間違えると、劣等コンプレックスと呼ばれるような状態に陥ってしまう。
他人と比較することが良くないのか
「他人と比較してはいけない」とはよく言われることなのだけれど、「他人と比較すること」自体が悪いのではなく、比較の仕方が悪いのだと私は考えている。
劣等感に苛まれて、苦しい人生を送ってしまう人の共通点は、
1,常に自分より優れている人と比較している
2,自分の欠点や自信がない部分と他人を比較している
3,自分ではどうにもできないこと(出自や外見など)について劣等感を感じている
という傾向にある。
これに対して、
1,比較対象を特定の人物に置くのではなくて、社会一般的に見てどうなのか、という公平な評価を行う。
2,自分の長所や強みを見つけるために、他人と比較する。要するに、評価軸を見直す。
3,自分ではどうにもできないことは諦めて受け入れる。
ということを肝に銘じておけば、他人と比較することは決して悪いことではないと思う。
自分の強みや長所などは、他人との比較の中でわかってくるものであるから、他人と比較すること自体が悪いわけではない。
まとめと反省
劣等感を克服する。
あるいは、それをうまく利用する。
という方法についてお話をしました。
また、参加者からもいろいろな相談を受けることができて、有意義な会になりました。
個人的には、質問に対して、もう少しうまく答えることができたのではないかなあ、と反省している。
質問に答えるというのは難しい。
後から振り返ってみると、反省することしきり。
これも、僕の成長の糧になっているんだけどね。
参加していただいた皆様。
本当にありがとうございました。
次回予告
次回、第21回目の「人生の学校」は、「許す・赦す(ゆるす)」について考えるというテーマで開催します。
興味がありましたら、ぜひご参加ください。
■日時 7月21日(木)20時~21時30分
■テーマ 許す・赦すについて考える
■ZOOMによるオンラインイベント
■参加費無料
■申し込み Facebookイベントページ または ピーティックス
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