毎月一回のペースで開催している、オンライン講座「人生の学校」。
昨日、第21回目を開催しました。
21回目のテーマは「許す・赦す(ゆるす)」。
カウンセラーとして多くの人の話を聴いていると、「あの人が許せない」という苦しい心の内を吐露す人が沢山いることに気がつきます。
いじめや虐待にあった人など、この苦しさから逃れられずに、人生を楽しめない人たちが沢山いるのです。
いじめや虐待というのは、どこからがいじめなのか、どこからが虐待なのか、明確な線引きが難しいですよね。
加害者と被害者では、認識の違いがあるかもしれません。
加害者は、自分がいじめに加担していたことに気がついていないかもしれない。
でも、被害者は「いじめられた」という記憶に苦しむわけです。
ずーっと苦しむわけです。
自分のために赦す
「ひどい目にあわされた」という記憶を思い出すたびに、その当時と同じように傷つけられます。
「あの野郎、絶対に許せない!」という思いを握りしてめいていると、その後も何度も傷つけられます。
しかし、加害者の方は、思い出すことは稀だし、もしかしたら気づいてすらいないかもしれない。
加害者は一度しか傷つけていないのに、自分は何度も傷つけられているわけです。
しかも、何度も思い出せば、それだけ記憶に残っていきます。
ますます忘れられなくなります。
そのうえ、「絶対に許さない!」と心に誓っているということは、「絶対に忘れてなるものか!」と決心していることになります。
忘れられなければ、苦しみはずっと続く。
言い換えれば、「自分で自分を苦しめ続けてやると決意をしている」ということなのです。
「憎いあいつ」に、これからも苦しめられ続けることを誓っているわけです。
これは、「幸せになろうとする」こととは、反対方向を向ているということです。
この事実に気がついて欲しいのです。
許す(赦す)のは、あいつのためじゃないんです。
自分のために、自分が幸せになるために、憎しみを手放すということです。
幸せに焦点を合わせる
憎しみに焦点を合わせるのではなくて、「どうすれば自分が幸せになれるか」という問題に焦点を合わせて欲しいのです。
「自分の人生がうまくいかないのはあいつのせいだ。」
という思いを捨てるために、赦すことを決意してほしいのです。
手放すのは、憎しみだけではありません。
自分を苦しめるすべてのものを手放すために、「許す・赦す」ということを決意してほしいのです。
許せない自分を許す
自分が自由になることを許可する
自分が幸せになることを許可する
自分を縛る、常識や正解や思想を手放すことを許可する。
自由に、自分らしく生きて行くことを、自分に対して許可をして欲しいのです。
自分を苦しめているのは自分だと気づく
結局のところ、自分を苦しめているのは自分なのです。
自分が自分に対して、許可を与えていないのです。
本当は、自分を傷つけたやつが悪いんだけれど、その事実をどう扱うかによって、自分の傷つき方が違うのです。
自分が幸せになれるように、自分を苦しめるのはもう止めにしましょう。
次回のお知らせ
次回、第22回人生の学校は、「コミュニケーション」をテーマとします。
人間は社会的動物と言われます。
社会の中で生きて行くには、他者とのコミュニケーションがどうしても必要になってきます。
しかし、私たちは、このコミュニケーションについて、深く考えたこともありませんし、習ったこともありません。
この問題について掘り下げてみたいと思います。
■日時 2022年8月18日(木)20時~21時30分
■ZOOMによるオンラインイベント
■参加費無料
■申し込みは Facebookイベントページ または ピーティックス
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