昨日の記事で、人間の健康に必要なことは三つしかないと書きました。
そして、その記事の中で、「人間の身体は動くのが前提のつくりになっている」と書いたのですが、そのことについて、もう少し詳しく書いてみたいと思います。
昨日の記事はこちら
筋肉が循環器の動力源になっている
循環器というのは、血液やリンパ液を循環させている臓器系を指して言いますよね。
そして、この循環させる動力源としては、心臓を思いつく人は多いと思います。
しかし、心臓だけで循環させているわけではありません。
人間が身体を動かすことによって、筋肉が収縮するエネルギーや体位を変えることによる重力などによって、人間の体液は循環するように出来ているのです。
特に、筋肉の収縮による作用を「筋ポンプ作用」と呼び、循環器重要な動力源になっているのです。
筋肉が繰り返し収縮することによって、静脈やリンパ管に圧力が加わり、管の中の弁の作用により、静脈血やリンパ管の中の液体を一方向へ流す働きがあります。
筋肉が繰り返し収縮するというのは、要するに、身体を動かしている状態です。
静脈血やリンパ管というのは、身体の老廃物や疲労物質などを除去する働きを持っています。
したがって、身体を動かすことで疲労を回復することになるのです。
この作用を、積極的休養と言います。
同一姿勢を続けることはとても辛い事
これはどういうことかというと、適度に身体を動かすことで、老廃物の除去が進み、疲労回復が早まるということです。
逆に言えば、動かないでじっとしていると疲労物質が溜まってしまう、すなわち、疲れが取れない状態になります。
これは、人間にとって「同一姿勢を長時間続けることがとても辛い」ということなのです。
現代人はデスクワークをする人が多いですよね。
朝から晩まで、パソコンの前に座って動かない、という人も多いのではないでしょうか。
そういう人は、首、肩、背中、腰、そして足までもが、ガチガチに固まってしまいます。
さらに、「寝ても疲れが取れない」と感じている人が多いですね、
これはひとえに、血液循環が悪いからです。
身体を動かしていないので、疲労を回復させることができないからです。
疲労回復には適度な運動が必要
本来、人間は動物なので、身体を動かすのが基本でした。
したがって、筋肉が循環器の動力源を兼ねている造りになっているわけです。
にもかかわらず、現代人の運動量は、私たちのご祖先様の運動量比べると本当に貧弱なものだと言わざるを得ません。
現代人の体調不良の原因のかなりの部分が、運動不足なのではないかと思います。
世の中が便利になりすぎて、運動不足の人が増えたのです。
そして、それを反映するかのように、スポーツクラブが増えました。
多くの人が肉体労働をしていたころは、スポーツクラブなんて無かったんです。
デスクワークが増えて、スポーツクラブが増えた。
肉体労働が減った半面、運動不足の人が増えて、お金を払ってスポーツクラブに通う人が増えたということです。
まとめ
血液循環を改善し、疲労を回復させるためには、適度な運動が不可欠です。
なぜなら、筋肉は循環器の重要な動力源だからです。
適度な運動をして、循環器を健やかに保ちましょう。
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