先週、4月27日(木)に、第31回目の人生の学校を開催しました。
テーマは、「自律神経の失調」です。
私は整体師および心理カウンセラーという仕事柄、自律神経の失調に悩む方の相談を受けることが多いのですが、多くの人は、自律神経というのは「なんだかよくわからない得体のしれないもの」というイメージを持っているのではないか、と思います。
そこで、自律神経について基礎的な理解をしてもらったほうが、自分の健康について考えるきっかけになるのではないかと思い、このテーマを取り上げました。
良い人生を送るためには、心と身体の健康はとても大切だからです。
自律神経は身体の自動運転装置
自律神経というのは、動く内臓(心臓、動脈、胃、腸など)の制御や、各種分泌腺(唾液腺、汗腺、涙腺、内分泌腺)などの制御を行っています。
自律神経の中枢は脳の視床下部というところにあり、自分の意思(大脳)とは別のところにあるために、自分の意思でコントロールすることはできません。
逆に言えば、自動的に動いているので「自分でコントロールする必要が無い」と言えます。
自動運転装置なので、正常に働いている時にはとても快適で、その存在を意識することはありません。
人が自律神経の存在を意識するのは、その制御がおかしくなった時です。
なんか変だな、なんか不快だな、と思うのですが、その原因がどこにあるのかが特定できない、なんだかよくわからない感覚を覚えます。
そこが、自律神経はなんだかわかりにくい、という感覚を持つのだと思います。
交感神経と副交感神経
自律神経の制御の方法というのは「その人が置かれている状況に合わせて身体のモード切替行っている」と考えてよいと思います。
そのモード切替とは、例えていうなら「戦闘モード」と「休息モード」です。
自律神経には、大きく分類すると「交感神経」と「副交感神経」があります。
交感神経は「戦闘モード」、副交感神経は「休息モード」の時の神経系となります。
この二つの神経系が切り替わることによって、人の身体のモードが変わるわけです。
自律神経の失調とは
この切り替えが上手くいかなくなった状態を「自律神経の失調」と言います。
例えば、休息したい場面なのに、身体が「戦闘モード」のままだったら、思うように休むことができません。
眠ろうと思っているのに、心臓がバクバクしていたり、筋肉が緊張していたり、汗がだらだら出ていたのでは睡眠をとることはできませんよね。
リラックスしたいのに、どうして心臓のバクバクが収まってくれないのか。
理解に苦しみますし、とても怖い感覚になります。
これが、自律神経の得体のしれない感覚なのです。
人間は自然の一部である
人間の自律神経は、昼間は交感神経が優位に立ち、夜間は副交感神経が優位に立ちます。
これは、人間が昼行性の動物であることを示しています。
また、天気の良い日には交感神経が、雨の日には副交感神経が優位に立つことも良く知られています。
ホモサピエンスの長い歴史の中で、天候に左右されて生きてきたことがわかります。
自律神経を学ぶことで、人間は自然の一部であることが理解できます。
自然の状況によって、身体のモードが切り替わるからです。
しかし、文明の発達とともに、自然からの距離が遠くなり過ぎたのではないかと思います。
それによって自律神経が乱れがちな人が増えたのではないか、という考察も成り立つのではないでしょうか。
人間も自然の一部なのです。
地球環境から離れて暮らすことは不可能なのです。
自然の中にいると、なんとなく癒される感じがするのは、自律神経のリズムが整うからなのではないかと私は考えています。
自律神経を整えるには
自律神経を整えるには、地球(自然)のリズムで生活することが大切だと思います。
朝に目を覚まして陽の光を浴び、日中は活動的に行動し(軽めの運動も良い)、暗くなったら活動をやめてリラックスして過ごす。
雨の日にはゆったりと過ごし、晴れの日には張り切って活動する。
こういうことを意識的にやることで(本来ならば意識する必要はないのですが)、身体が持つ本来のリズムを取り戻すことができる。
これが、自律神経が正常に働くようにするために秘訣だと思います。
次回のお知らせ
さて、次回の人生の学校のテーマは「親子関係」です。
このテーマは、過去にも扱ったことがあるのですが、リクエストがあったために、再び取り上げてみたいと思います。
最近では「毒親」とか「親ガチャ」という言葉が聞かれますよね。
親が子供与える影響はとても大きい一方で、だからこそ、子育てについて悩んでいる、という方も少なくありません。
子どもにとっても親にとっても、関心のある話題ではないかと思います。
■日時 2023年5月25日(木)20時~21時30分
■ZOOMによるオンラインイベント
■参加費無料
■申し込み Facebookイベントページ または ピーティックス
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