昨日のこと、毎月開催している「人生の学校」を開催しました。
今回のテーマは「傾聴」
傾聴は、他者とのコミュニケーションを行う上でと手の大切なテクニックです。
他者とのコミュニケーションは会話を用いて行われることが多いために、相手の話を聴く力が必要になります。
「傾聴」という言葉は、もうすでに多くの人に浸透している言葉ですが、そのやり方についてはきちんと理解している人は少ないですし、実践できるという人は珍しいのではないかと思います。
これはとても難しいテクニックなのです。
傾聴の難しさ
傾聴とは、相手の話に耳を傾けることなのですが、人の話を素直に聴くのはとても難しいのです。
その理由は、人は必ずだれでも「準拠枠」と呼ばれるフィルターのようなものを持っています。そして、そのフィルターを通して、見たものや体験したこと、聞いたことを解釈し自分の脳で理解し認識しているのです。
ところが、このフィルターが、物心ついたときから自然に存在しているので、その存在にすら気がついていないのです。それはあたかも、生まれた時からずっと同じサングラスをしているようなもので、サングラスを通して世界を見ているのにも関わらず、それこそが世界の本当の色だと信じて疑っていないので、サングラスの存在に気がつかないのです。
人の話を聴いたときにも、このサングラスが邪魔をして、余計な解釈やジャッジをしてしまいがちです。すると、話し手の言葉を素直にそのまま聴いて、そのまま理解することが難しいのです。
傾聴をするときには、なるべくこのサングラスを外して、話し手が意図していることをそのままの意味で受け取る努力をしなければならないのですが、自分のサングラスの存在に気がついていないと、これを外すことができないのです。
ここが傾聴の難しさです。
自分は一生懸命聴いているつもりでも、相手の話を自分なりに勝手に解釈して、相手が言わんとしていることとは違う意味に捉えてしまったとしても、それに気がつかないでいる可能性があるのです。
さらに、自分の考えを押し付けることによって、話し手はジャッジされている、批判されていると感じてしまうことがあります。こうなると、深い話をすることを避けるようになるでしょう。
話しやすい雰囲気を作る
話し手が気持ちよく話せるような雰囲気を作ることが、話を聴く側に求められます。
話すことに苦痛を感じるような状態では、話した続かなくなり、本当に言いたいことが癒えなくなってしまいます。
話しやすい雰囲気を作るには、「自分はちゃんと聴いてますよオーラ」を出す必要があります。ああこの人は自分の話を真剣に聴いてくれているんだな、と感じさせることが重要なのです。
これによって、話し手は気持ちよく自分の話をしてくれるようになります。
話し手の方を向く、積極的に聴いていることがわかるような姿勢や態度で聴く、場を作る、うなずく、合の手を入れる、伝え返しをする、話をまとめる、など、色々なテクニックがあります。
伝え返し(オウム返し)は、少しわざとらしく感じるかもしれませんが、話し手にとっては、聴き手がしっかりと自分の言葉を聴いているということがわかるので、とても安心感が増します。
ただ、言い方にもよりますよね。
いかにも面倒くさそうに、機械的に、ぞんざいに返すだけでは、馬鹿にされているように感じるでしょう。それは、傾聴のやりたとして大失敗ですね。
相手が話しやすい空気を作り、どんどん話してくれるように相手を乗せていくことも、傾聴力の一部だと考えてください。
傾聴は信頼できる人間関係を構築する
自分の話を真剣に聴いていくれる人がいるということは、とても気持ちが良い事です。
それだけで、日ごろのストレスがはれたり、悩み事が解消することがあります。
そして、真剣に聴いてくれた人のことを信頼できるようになります。
夫婦関係、親子関係、仕事関係と、良い人間関係を構築したほうが良い場面は多いですよね。
相手が何を考えているのか、どんなことを心配し、どんな夢を持ち、何を考えて日々を過ごしているのか。
コミュニケーションを密にすることによって、信頼できる人間関係を築くことができます。
まとめ
傾聴力は良い人間関係を構築するうえで、とても大切なものです。
傾聴力を身に付けることによって信頼関係を構築し、幸せな人生を歩きましょう。
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