自然から離れて暮らすことはできない

バランスをとる人 エッセイ
スポンサーリンク

バランスをとる人

私たち人間は、地球という自然の一部だ。
今回の、新型コロナウィルスの問題で、そのことを実感した人も多いのではないだろうか。

文明が進んで、いろいろな便利な道具を発明してきた人るだけれども、どんなに頑張っても、自然の一部であるという事実を超えることはできない。

私たちは生命体だし、生命体であるという事実は変えられない。
生命としての営みの中で、人生を終えるしかない。
さらに言えば、地球という環境のものとで進化して、適応してきた動物としての身体を持っている。
人間の身体のことを学べば学ぶほど、私たちは地球の住民であるということを実感せざるを無い。

人間は昼行性の動物

人間は昼行性の動物である。
朝日を浴びることで、自律神経のスイッチが入り、一日がスタートするようにできている。
また、視覚情報に頼る部分が多いし、色を見分けることができる事からも、明るい場所で活動する動物であることがわかる。

つまり、夜は活動を停止して眠り、明るくなると活動を開始するのが、人間が本来持っている自然のリズムなのだ。

夜中に活動すると自律神経が乱れる

文明が発達して、人間が夜中に活動をするようになったのは、ここ2,30年のことだ。
しかし、ホモサピエンスが地上に現れたと考えられているのが30万年前のこと。
ホモサピエンスの前の類人猿まで入れれば、600万年と言われる。
それだけの長い年月を、夜は寝る生活をていた。

私が子どもの頃でさえ、24時間営業の店などなかったし、テレビの深夜の放送はなかった。(ラジオはやっていた)
もちろん、インターネットもない時代だったので、夜中に起きている人などほとんどいなかったに違いない。

人間は、夜になると自律神経うちの副交感神経が優位に立ち、身体の活動量が減って睡眠に入る準備ができる。
そして、朝日を浴びると交感神経にスイッチが入るようにできている。

さらに、面白いことに、昼寝をするようにできている。
昼食後の1時頃から3時ごろにかけて、副交感神経が優位に立つ時間帯があることが知られている。

つまり、自室神経は太陽の運行に左右されているということだ。
これに逆らった生活を続けると、自律神経失調症になる危険性がある。

自律神経は、人間の身体の制御をおなっているので、これが乱れることによって、様々な体調不良に見舞われることになる。
もちろん、メンタル疾患の原因にもなる。

気圧の変化も敏感に察知している

さらに、気圧の変化や天候などにも、人間の身体はかなり敏感に影響を受けている。

気圧が下がると、自律神経は副交感神経が悠になることがわかっている。
低気圧だと雲が発生し、雨が降る。
大昔の先祖たちは、雨が降る日は活動ができずにじっとしているしかなかった。
その名残なのかもしれない。

雨の日に、何もやる気にならないのは仕方がないことなのだ。
天気の良い日に、活動的になるのも当たり前のことなのだ。

台風の時に、危険を顧みずに出勤するのはバカげた行為なのだ。
コロナ禍によって、多くの人がテレワークを体験したことで、こういうバカげた行為も減ることを願っている。

経済効率ばかりを追い求める危険性

資本主義社会が膨らむにつれて、人間の健康よりも経済のほうが重視されるようになった。
そのために、24時間営業の店が大量に出現したり、24時間操業の工場ができたり、深夜まで仕事をする人が増えた。
こういうことが、現代人の健康をむしばんでいる可能性がある。

私が経営しているあおぞら整体院にも、自律神経の失調と思われる症状を訴える人が沢山やってくる。

私たちは、自分が自然の一部であり、地球環境に大きく影響を受けているということに気がついたほうがいい。
それに逆らった生活をすることで、身体に大きな負担をかけていることを考えたほうがいい。

コロナ禍の影響か、あるファミリレストランのチェーンが、24時間営業を全面的に廃止するというニュースが流れていたけれど、これはとても良いことだと思う。

できれば、コンビニエンスストアも24時間営業をやめてほしいと思う。
従業員のみならず、お客さんにも悪影響を及ぼしかねない。

そろそろ、人類は気づかなければいけない。
健康はお金では買えないのだ。
経済を最優先にすることの愚かさに気づくべきだと僕は思う。

金の卵を産むガチョウを殺した農夫

私たちは、地球の一部である。
もっと、地球環境を大切にしたほうがいいし、自分の身体も大切にしたほうがいい。

なぜ、経済のほうが優先順位が上なんだろうか。
それは、人間の欲望が行き過ぎているからではないだろうか。

このことを考えていると、イソップ物語に出てくる、金の卵を産むガチョウの話を思い出す。
ある日、ある農夫が飼っていたガチョウが金の卵を産むようになる。
ガチョウは一日に一つだけ卵を産むのだけれど、金に目がくらんだ農夫は、ガチョウの腹の中にたくさんの筋の卵が入っているのではないかと思って、ガチョウを殺して腹を裂いてしまう。
当然のことながら、腹の中には金の卵なんて無いし、大切なガチョウを死なせてしまった農夫は、もう二度と金の卵を手に入れることができなくなってしまうのだ。

地球環境も、そして、あなたの身体も、金の卵を産むガチョウなのだ。
それを壊してしまったのでは元も子もない。

私たちは、この農夫を笑うことができない。
なぜなら、現代人は同じ過ちを犯しているのだから。

まとめ

どんなに文明が進んで、便利な世の中になったとしても、私たちは生身の身体をもつ生き物だ。
私たちは地球環境に大きく影響を受けている。
その事実を変えることはできない。

経済を優先して、地球環境を壊してしまったり、自分の身体を壊してしまうことは、本当に愚かなことだと気づかなければいけない。

私たちは、いったい何のために、便利な道具を開発してきたんだろうか。
それは、地球環境を壊すためではなくて、豊かな生活を手に入れるためだ。

豊かさとは何か。
その問題について、ちゃんと考えていかなければ、ガチョウを殺してしまった農夫と同じ過ちを犯してしまうことになるのではないだろうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました