複雑な人生の問題をシンプルにする考え方3選

講師 マインドセット
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人間、生きているとなんだか複雑に絡まってしまっている問題に遭遇することってありますよね。
そんな時に、問題を整理してシンプルにする思考法があります。

この記事では、僕がカウンセラーをやりながら気を付けていることを中心に書きます。

事実と解釈を分ける

実際に起きている出来事を事実、そのことを認識した時の見方やそれに伴う感想や意見を解釈として、その二つを分けて考えると、問題を整理しやすい。

人間は、事実を認識した時に、無意識のうちに、同時に解釈を行っています。もうちょっと言えば、事実を認識するかスルーするかの判断も、自動的に行っています。

この世の中に起こった時事を、フィルターにかけて選別し、さらにそれに解釈を加えている。
要するに、色眼鏡をかけて世の中を見ているということです。
そして、厄介なのは、「色眼鏡をかけている」ということを意識していないことです。
気がついていないので、自分が見ている世界が、現実世界のそのままの姿であると信じていることです。

実際は、一部分だけを切り取って、自分なりの解釈を加えてしまっているわけですから、それが事実と言い切れないわけです。
しかし、そう思い込んでいるのです。

これを、心理学では、準拠枠とか、自動思考とか、認知、と言ったりするわけです。
「認知のゆがみ」という言葉は、どこかで聞いたことがあるかもしれません。
認知があまりにも歪んでいて、現実社会とかけ離れてしまうと、当然のことながら社会生活に支障をきたすようになります。

カウンセラーは、クライアントの話す内容から、事実と解釈を分離して、クライアントがどのような色眼鏡をかけているかを理解しようとします。
もし、この作業を自分でできるようになれば、実際に起こっている出来事を客観的に抽出することできるようになり、問題をシンプルに考えることができるようになります。

人の感情は「解釈」に対して反応しますので、解釈を変えればそれに伴う感情も変わってきます。
事実は変わらなくても、解釈を変えることは可能です。

課題の分離

名著「嫌われる勇気」で一躍、注目を浴びるようになったアドラー心理学をご存じですか?
これは、心理学者のアルフレッド・アドラーが提唱する心理学の一分野で、よりよい人生を歩くための考え方がちりばめられています。

この、アドラー心理学の理論の中に、「課題の分離」という考え方があります。

課題の分離とは、人それぞれの課題を明らかにして、他人の課題に介入しないようにすることで、問題をシンプルにとらえられるようになります。

例えば、「自分がやりたい道に進みたいけれど、親の期待を裏切ることになり、親が反対してる。」という問題で悩んでいる場合、「自分の進路決定は自分の課題」であるけれど、「その決定に対して親がどう考えるかは親の課題」です。したがって、そこは考える必要がない、介入してはいけない、とすることで、問題をシンプルに考えることできます。

その課題が誰の課題であるかを判断する方法は、「その選択の結果を最終的に引き受けるのは誰か」と考えるとわかりやすいです。

上記の例では、進路選択の結果を最終的に引き受けるのは本人であって、親ではありませんよね。ですから、この課題は本人の課題です。
「子どもが親の期待通りの道に進まなかったという事態に対して、親がどのような態度をとるか」という課題は、親の課題であることは明白です。

課題の分離という考え方は、問題をシンプルにすることができますので、ぜひ、参考にしてください。

変えられるものと変えられないものに分ける

「他人と過去は変えられない。自分と未来は変えられる。」と、よく言われます。

自分にはどうすることもできないことで悩んでいても、自分には解決することはできません。
したがって、受け入れるしかないわけです。
受けれて、「じゃあ、私はどうするか」と考えるのです。

私のことは私がコントロールできますよね。
したがって、変えることができることに焦点を当てることが大切なのです。

人間関係で悩んだとき、相手を変えることはできない、という前提で解決策を考えるのです。
相手が変わることが解決方法である、と考えると、相手に解決のカギを渡してしまうことになります。そして、自分には何もできなくなってしまうのです。

自分が変えられることは何か。
自分には変えられないことは何か。

それを明らかにすることで、解決方法がシンプルになります。

以上のことを端的に表した言葉があります。
ニーバーの祈りという有名な言葉です。

ニーバーの祈り

神よ、変えることのできないものを静穏に受け入れる力を与えてください。
変えるべきものを変える勇気を、
そして、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを与えてください。

ニーバーの祈り - Wikipedia

私はこの「ニーバーの祈り」を初めて読んだとき、よりよい人生を生きる方法が、実に簡潔にまとめられていると思い、とても感心しました。

まとめ

複雑に絡み合ってしまった問題をシンプルに理解する考え方を三つ紹介しました。

この三つはとても強力です。
ぜひ、参考にしてみてくださいね!

 

 

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