みんなと仲良くしなくてもいいー私たちを縛る理想論

小学校先生 子育て・教育
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小学校先生

私たちは、子どものころから様々な呪縛の言葉を受け続けて大きくなっています。
その一つ一つが、自分を縛り、苦しめている。

中には、当たり前のこと過ぎて、「えっ!こんなことでも自分を縛っているんだ!」と、驚くようなこともあります。
おそらく、生きづらいとか、人生が苦しいと感じている人たちは気がついていない、でも、自由を手に入れた人たちには、そんなことで苦しんでいる人もいるんだ、というもの。

そういうものも、このブログで徐々に明らかにしていこうと思う。

みんな仲良くしなければいけないという呪縛

小学校に入ると、クラス分けが行われて、担任の先生が「みんな仲良くしましょう!」言う。

そして、学校に入る前から、誰もが知っている童謡を聞かされて、洗脳される。

一年生になった~ら♪
一年生になった~ら♪
友達100人できるかなっ♪

このようにして、友達は沢山いるほうが良い。
友達とは仲良くしなければいけない。

そういう呪縛が一つ出来上がり、これに苦しむ子どもも少なくないし、大人になっても、この呪縛から逃れられずに苦しむ人は多い。

もちろん、仲が良いに越したことはない。
でも、ちょっと考えてほしい。
そもそも、クラスのこどもたち全員と仲良くなることなどできるのだろうか?

仲良くなれない子がいるのが苦痛だった

僕は、先生や親の言葉を素直に聞く子どもだったから、「友達とは全員と仲良くならなければいけない」と考えていた。

でも、どうしても仲良くなれない子がいた。
今となっては、それは当たり前のことだけど、子どもの頃の僕には、これが苦痛だった。

仲良くなれないのは、自分のせいだと思ったし、苦手な子と遊ぶのが苦痛だった。

そういうストレスを常に抱えていたように思う。
今でも、そういう子どもは多いと思うし、もしかしたら、僕が子どもの頃よりも、そういう傾向が強まっているのではないかと思う。

仲直りを強要される

ケンカをすると、大人たちによって、仲直りを強要されるのも納得がいかない。

どうしてケンカしたの?
と聞かれて、仲直りしなさい、と言われる。

みんな同じクラスの仲間じゃないか。と。

こういうのが苦痛で仕方がなかった。

「意地悪な子とは、できれば関わりたくない。」と思うのが普通なのだか、「仲良くしなさい」と言われてしまう。
これは、とても理不尽なプレッシャーだと思うのだ。

仲良くなれない相手との付き合い方を教えてほしい

そもそも、同じクラスになったのだって、自分で好きな人を選んで同じクラスになったわけではない。

ある年齢になったら、自分で望んでいないのにも関わらず、無理やり学校に行かされて、たまたま同じクラスになっただけに過ぎない。

その中には、気が合わない子がいるのは当たり前のこと。
これは、社会に出ても普通に起こる状況だ。

このようなときに、「仲良くしなさい」という指導は、はっきり言って現実的ではない。

仲良くなれない人とそれなりの距離を保ちながら付き合う方法、みたいなことは教えてくれない。
仲良くしなさい、と理想論を振りかざして、子どもたちを精神的に追い詰めているのだ。
特に、真面目な子どもほど追い込まれる。

大人になっても苦しむ人たち

こういう、子ども時代にかけられた呪縛というのは、大人になっても苦しめられることがある。

職場の人や、周りにいる人たちと仲良くしなければいけないと思い込んでいることによって、他人との適正な距離感がつかめずに苦しむ人たちがいる。

仲良くできないのは自分が悪いんだと、自分を責めてしまう。
それが、自己嫌悪のタネになる。
人間関係がストレスになる。

そうやって、生きづらさを感じている人たちがいる。

子どもに理想を押し付けるのはやめていただきたい。
すべての人と仲良くするなんてことは、そもそも出来るはずがないのだから。

むしろ、現実的に、距離の取り方を教えてほしい。
仲良くしなさいではなくて、お互いに争うことなく、平穏に過ごす方法を教えてほしい。

まとめ

すべての人と、等しく仲良くするなんてことは、そもそも無理な話。
そういう無理なことを、子どもに強要しないでほしい。

理想論に縛られている人は、そういうものに縛られる必要はということを知ってほしい。
そんなことで、自分を苦しめないでほしい。

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