先週の金曜日(8月30日)に、友人の安斎輝夫さんが主宰する、サードプレイスラボに参加してきました。
今回のテーマはグラレコ。
グラレコって知ってますか?
グラフィックレコーディングの略で、講演の内容や議事録などをグラフィックで視覚的にまとめていく手法のこと。
講師役は、様々なワークショップなどでグラレコをしている文谷隆さんと塚本忠行さん。
2時間という時間の中で、グラレコのエッセンスを教えてもらい、実際に体験するところまでやってもらいました。
頭の中をビジュアル化する
講演会などに参加したときに、聴いているときは「なるほど~」と感心したことが沢山あったのに、講演が終わったときにはすっかり忘れてしまうってことありますよね。
それから、話の流れが良くわかっていなかったり、全体の構成が印象に残っていなかったりすることもあります。
聞いた内容をその場でメモしていても、後から見返してみても良くわからないことがあります。
こういう場合に、グラレコを使ってまとめくれる人がいると、一目で全体の構成がわかります。
言葉で記録していてもイメージがつかめないことを、グラフィックを使って可視化することで、イメージをつかむことができます。
もし、自分にそういう能力があれば、素晴らしいと思いませんか?
自分の頭の中も絵で表現できる
今回、私が参加した理由は、自分の頭の中も絵で表現できるのではないか、ということです。
自分の思考というのは、たいていの場合混とんとしていて、整理が出来ていません。
私も考え事をすることがとても多いので、常に、自分の思考を整理して、それを覚えておくことができないだろうかと思うのです。
もしそれが、ビジュアルとして表現できるのであれば、とても良いのではないかと考えたのです。
この、グラレコの技術を使うことができるようになれば、そういう自分の思考を整理して記録しておくことができる。
これは素晴らしい事なんじゃないかと思ったからだ。
カウンセリングにも使えるか?
もし、自分の頭の中が整理できるのであれば、他人の頭の中も整理して可視化することができるかもしれない。
僕はカウンセラーなので、クライアントの頭の中を整理することを良くするんだけど、それをもし可視化することができるのであれば、クライアントの理解も深めることができるかもしれない。
その可能性についても、探ってみたいと思いました。
で、実際に今回の講義の中で、コーチングやカウンセリングにグラレコを使用するという使い方があるという説明があり、やっぱり使っている人がいるんだ、と、新たなる可能性を感じました。
「絵心がない」は、漢字が書けないのと一緒
この講習の中で、「絵心がない」と言ってはいけないという話がありました。
これはどういうことかというと、絵を見てそれが何かを認識できるけれども、絵を描くことができない、という状態は、「漢字を読めるけれども書けない」という状態と同じであると教えていただきました。
読めるけど書けない漢字は山ほどあって、それを克服するためには、ひたすら書いて覚えるしかないと。
絵も同じで、書いて覚えれば書けるようになる、というのです。
顔の表情一つとっても、どのような表現方法があるのかをたくさん書けるようにしておけばいいのだ、というのです。
当たり前と言えば当たり前の話なのですが、これは納得のいく説明でした。
絵心というと、持って生まれたセンスのように思ってしまうけれども、センスは関係なくて技術を習得することで誰でも出来るようになる、ということのなのです。
グラレコは芸術作品ではないので、センスは必要ないんだ、というお話でした。
もちろん、練習は必要なんですけれどね。
まとめるがうまくなる
自分の頭の中を整理する。
人の話をまとめて整理する。
講演の内容をまとめる。
グラレコの技術を習得しようとすると、その人が何を言いたいのか、その要点をつかんで話の流れを整理して、まとめて表現するのがうまくなります。
これは、かなり頭を使うところでもありますよね。
もちろん、講演会の内容を1枚の模造紙にまとめるようなときには、あらかじめ話の筋を演者から聞いておいて、ある程度の構成を考えておく、ということをするそうです。
そりゃあそうですよね、そうでなければ、1枚の模造紙にきれいにまとめることは難しいでしょう。
それでも、あらかじめ用意されていた話の筋にはなかった話をしだす人や、時間配分の関係で端折ってしまうような演者もいるようで、そういう時にどのようにまとめるか、という柔軟性も必要だおっしゃっていて、それはもう、本当に大変なことだなあと思います。
そんなわけで、塚本さんが描いたお手本のグラレコがこちら。
いやいや、これはすごい!
ここまで出来るようになったら、楽しいでしょうね。
まとめ
グラレコを使うと、思考や話の内容をビジュアル化してまとめることができるようになる。
そして、それは技術であって才能は必要ない。
誰にでも習得は可能である。
楽しみながら、絵で表現する技術を磨いていくことで、自分にも出来るようになるかもしれないという可能性を示していただいたのはとても良い学びとなりました。
ありがとうございました。
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