「自己肯定感」とは長所も短所も全部ひっくるめて自分を肯定する感覚

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私は普段から、「自己肯定感」という言葉はどうも定義がはっきりしていないと思っています。
なぜなら、僕が考えている「自己肯定感」とちょっと違う解釈をしている人よくを見かけるからです。多くの人が「自信」とか「自分は凄い」という感覚と混同しているのを見受けられます。でも、僕はそう思っていないのです。

自己肯定感とは

自己肯定感とは、読んで字のごとく、「自己を肯定する感覚」のことです。
つまり、「今の自分を肯定すること」です。

しかし、人間という存在は、長所と短所を併せ持っています。
時と場合によっては、怠けてみたり、ずるをしてみたり、嘘をついてみたり、嫌みを言ったり、キレて怒鳴ったりします。
嫌な面を沢山持っていて、自分はそのことを知っているのです。

しかし、人間であるからには、そういうことは普通のことです。
世の中には完璧な聖人のような人はいません。
必ず、嫌な面や、人には言えない恥ずかしいことを抱えているのです。

そういうことを含めて、もちろん長所も含めて、トータルとして見た時に「自分を肯定できる感覚」を自己肯定感だと思っています。

つまり、「今のままで良い」「あるがままで良い」「自分は自分のままで良い」という感覚です。
何者かにならなくて良い。
平凡でも良い。
情けないままで良い。
欠点があっても良い。

【こんな自分でもまあいいか】という感覚です。
この感覚があると、目の前に転がっているささやかな幸せに気がつくことができるし、自分がいろいろな人に支えらていることにも気づくし、「いまここにある幸せ」に感謝することができるのです。

子ども時代に身につく

この感覚は、子ども時代に身につくと考えられます。
周りの大人から、ありのままの自分を肯定され来たという経験が、「自分は自分のままで良いんだ」という感覚が育つのだと思います。

しかし、いつもダメ出しをされてきた人や、いい子にしているとか、成績が良いとか、何か条件を満たした時には褒められ、満たさない時には叱られてきた人は、「ありのままの自分ではダメなんだ」という感覚が身に付きます。

もっと成長しなければダメ。
成績が良くなければダメ。
勉強を怠けていた自分はダメ。

そんな感覚を身に付けてしまった人は、自分に対してOKを出すことができません。

呪いの言葉

子どもを育てる時に、心配のあまり、無意識のうちに呪いの言葉を掛けてしまう親は多いと思います。呪いの言葉とは、以下のようなものです。

このままではお前の将来が心配だ。
社会に出てやっていけない。
仕事を甘く見てはいけない。
もっと大人になりなさい。
勉強しないとロクな大人になれないよ。
もっと頑張りなさい。

このような言葉がけをされて育った子どもが、幸せな大人になれるでしょうか?
恐らく、常に不安を抱え、社会に出ることに恐怖を覚え、いつまでも自分が未熟者であるかのような感覚に苦しむでしょう。

これらの言葉は呪いの言葉なのです。

自分で自己肯定感を育てる

もし、子ども時代に「自己肯定感」を育ててもらえなかった場合にはどうすればよいのでしょうか?
それは、「今から自分で育てる」しかないのです。

事あるごとに「ありのままの自分で良い」という自己暗示をかけていくのです。

世の中には完璧な人はいない。
みんな欠点を持っている。
何者かになっている人は一握りしかいない。
多くの人は平凡(と思われる)人生を送っている。
それでも、ささやかな幸せを感じながら、楽しく生きている人は沢山いる。
人は死ぬまで成長を続ける。したがって、すべての人は成長途中にある。

だから、「ありのままでいい」のです。
そのままで、自分のままで生きて行けばよいのです。
他の誰かになろうとしなくていいのです。

そう、自分に暗示をかけていく。
子ども時代に育ててもらえなかった自己肯定感を、自分で自分の中に育てていくのです。
土を耕して、種をまいて、水をやって、大切に大切に時間をかけて育てていくのです。

自己肯定感がベースにあれば良い

自己肯定感は、「自分は凄い人間だ」というようなキラキラした感覚ではありません。
凄くなくていいんです。

でも、凄い人間になりたいという野心や向上心は持っていても良いのです。
そのための努力をすることはとても大切なことです。

「今のままでも良いのだけれど、どうせならもうちょっと良くなりたい。」
「行けるところまで行ってみたい。」
というのは、自己肯定感と相反するものではありません。

自己肯定感がベースにあれば、チャレンジもできるし、失敗も受け入れることができます。
自分が興味を持つ対象に向かって、進むことができます。

自己肯定感がベースにない場合は、他者から肯定されること必要とします。
そうなると、他者の顔色が気になり、他者が望むような人になろうとします。
つまり、自分が望む人生ではなく、他者が望む人生を、他者から評価される人生を歩もうとしてしまうのです。
これは、他人の人生を生きることであり、とても苦しい人生になってしまいます。

子育てで意識していること

僕が子育てにおいて一番意識していることは、子どもたちの自己肯定感を育てることです。
これさえあれば、あとは自分で勝手に人生を切り開いていくのではないかと思うからです。
僕が子どもたちに期待することは、幸せな人生を歩いて欲しいということだけです。

立派になって欲しいとか、自慢できる仕事について欲しいとか、そんなことは全く思っていないのです。
本人が幸せなら、どんな人生だっていいのです。

そのためには、自己肯定感が必要だと思います。
自分は自分のままで良い。
欠点もすべてひっくるめて、トータルとして、自分の存在を肯定する。
これが自己肯定感なのです。

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