車を買い替える時の複雑な心境について-「今」を大切にする

肩車父子 エッセイ
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今日、車を買い替える。
今乗っている車が、7月下旬に車検が切れるので、買い替えることになった。
そして今日、納車なのだ。

嬉しい半面、一抹の寂しさも感じる。

子育てとともにあった車

今の車は、11年前に義理の兄から譲り受けたもの。
7人乗りのミニバンなんだけど、当時は一番下の双子がが生まれるずっと前で、まだ、影も形もなかったころ。
僕の家族は、嫁さんと長男と次男の4人家族だった。

当時、乗っていた車は、僕が独身の時に買ったステーションワゴンで、15年位乗っていたのでかなりボロボロだった。
だから、そろそろ買い換えないといけないな~、次は軽自動車でもいいかな、なんて考えていた。

そんな時に、義理の兄が、車を買い替えたいからもしよかったら使てってくれ、と譲ってくれたのだ。

軽自動車を買おうかと考えていたところへ、7人乗りのミニバンがやってきたわけだから、はっきりって分不相応というか、オーバースペックだと思った。
でも、車をもらえるなんてこと、そう頻繁にあるわけでもないと思ったので、ありがたくもらうことにした。

それからしばらくして、嫁さんが妊娠した。
しかも双子。
僕の家族は、一気に2人増えて6人になった。

軽自動車を買わなくてよかった。
しかも、5人乗りの普通車でもダメだった。
7人乗りのミニバンじゃなきゃダメだったのだ。
まるで、うちに双子が生まれることを知っていたかのようだと思った。

この車で、本当にたくさんの思い出ができた。
双子が生まれて退院するときに、みんなで迎えに行った。
双子が赤ちゃんの時に、毎朝保育園に送っていった。
家族で海に行って、長男がクラゲに刺された。
長野のおばあちゃんの家に行って大雪の中を走った。

双子が泣くと運転に集中できないので、泣かないようにお菓子を食べさせていたら、ボロボロこぼしてシートがどんどん汚れていった。
子育て中の車の中なんて、きっとどこの家も同じようなものかもしれない。

そして、子どもたちはどんどん大きくなっていって、もらった時にはオーバースペックだと思っていた車も、だんだんと狭くなっていった。

最近では変な音がするようになったし、ヘッドライトがくすんで暗くなってきた。
不調個所を全部修理しようとしたら、かなりの金額になるはずだ。
そりゃあそうだ、僕のところに来る前に義兄が6年乗っていたんだから、気がつけば今の車は17歳になっていた。

モノには思い出が宿る

物を捨てる時というのは、なんとも言えない寂しさがある。
それは、そのモノに思い出が宿っているから。

特に、乗り物には思い出が宿りやすい。
なぜなら、様々なイベントには、必ずそこに乗り物が登場するからだ。

特に、今の車は子どもたちが小さかったころに乗っていた車だ。
子どもたちの誕生から成長という、最もキラキラしている時期に、家族を乗せてくれていたのだから、特にたくさんの思い出が詰まっているような気がする。

人はどんどん成長して変化していく。
時間の流れは止められない。
小さかったころの子どもたちはもういない。

今は今しか味わうことができない。
今という時間を大切にしないといけないと思う。

次の車もたくさんの思い出を作ってくれるだろう

今の車を手放すのは寂しいけど、新しい車が来るのは嬉しい。
新しいと言っても、安い中古車なんだけどね。
それでも、新入りがやってくるのはワクワクする。

寂しいけど嬉しい。
車を買い替える時というのは、複雑な心境だ。

次の車も、きっと沢山の思い出を作ってくれるだろう。
それはそれで、また、素晴らしいものなるに違いない。

今の車に感謝をしつつ、新しい車を迎えたい。

まとめ

時の流れは止められない。

子どもの成長は止められない。
人は歳を重ねて行く。
モノは経年劣化していく。

「今」は二度と来ない。
「今」を大切にしたいと改めて思った。

 

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