脳は、身体のコントロールセンターだし、
思考や感情にも大きくかかわってくる。
フィジカルの問題もメンタルの問題も、仕事や勉強の問題も、すべて脳がかかわってくる。
脳が不健全であれば、生活の質がものすごく落ちるし、メンタルもやられてしまう。
とても幸せにはなれそうもない。
脳を健全に保つことは、幸せな人生を送るためにはとても大切なことなんだ。
だから、生活習慣を考えるうえで、脳を中心に考えてみるということがとても大切。
おそらくそういう視点で考えている人は少ないだろう。
では、脳を健全に保つ生活習慣とはどういうものなのだろうか。
整体師としての視点から考えてみたい。
脳に新鮮な血液を送り込む
脳に限らず、身体の臓器を健全に保つためには新鮮な血液を送り込む必要がある。
二足歩行の人間にとって、脳は身体の一番上に位置している。
そのうえ、ほかの動物に比べて人間の脳は大きいので、多くのエネルギーも酸素も必要になるわけであるから、積極的に血流を確保する必要がある。
ところが、血液は重力に引っ張られて下に下がってしまう傾向にある。
地球上で暮らすものとして、重力の影響からは逃れられない。
このことから、脳の血流を良くるためには、下に下がった血液を一番上まで押し上げる必要がある。
もうお分かりだろうけれど、脳の血流だけを良くすることはできない。
全身の血行を良くすることでしか、脳に新鮮な血液を供給することは不可能なのだ。
そのためには、全身運動を行う必要がある。
もともと人間は、狩猟採集を生活の基盤としていた。
つまり、動くようにできているのだ。
狩猟採集の生活をしていたころは、動き回るのが当たり前だったので、全身の血行は保たれていたはずだ。
しかし、現代人、特にデスクワークをしている人は、ほとんど動かなくなってしまった。
そのために、血行が極端に悪くなっている。
在宅勤務になっている人は、本当に深刻な状態になっているのではないだろうか。
そのような状態では、脳を健全に保つことは難しい。
デスクワークは頭脳労働なので、脳を健全に保つことは仕事の成果に直結する問題だ。
こういう人ほど、意識的に運動をしてほしい。
さらに付け加えて言えば、整体を定期的に受けてほしい。
首周りの筋肉や肩が凝っている状態では、脳に血液が回りにくい。
定期的に整体を受けることによって、脳に血液を回しやすい状態をキープすることができる。
脳脊髄液を循環させる
一般の人はあまり知らないかもしれないが、脳の状態に影響を与えている液体がもう一つある。
脳と脊髄は、その周囲を三層の膜で覆われている。
その膜の間を満たし循環しているのが、脳脊髄液だ。
この循環が阻害されたり、状態が悪くなったりすることで、脳と脊髄の状態が影響を受けることがわかっている。
整体師が脊柱(背骨)の状態を気にするのは、脊柱の状態が脳脊髄液に影響を与えるからだ。
姿勢を正すことで、気分がスッキリしたり、集中力が増したりするのは、この脳脊髄液の問題なのではないか、と僕は考えている。
もちろん、科学的に証明されたわけではないけれど。
しかし、姿勢が脳の状態に影響を与えることは間違いのない事実で、それは現象として確認することは容易だし、おそらく実感として感じている人も多いだろう。
脳を休める
脳が疲労すれば、当然、疲労を回復させるために休養をとることが必要になる。
脳は、意識があるうちは常に働いてしまう性質がある。
どんなにぼーっとしていても、何らかの思考をしている。
完全に休めるのは難しいのだ。
そこで、最も有効な休養方法は睡眠ということになる。
睡眠中は脳の疲労回復が行われる。
睡眠時間が短いと、脳の疲労が取り切れずに脳の状態が悪くなる。
集中力や記憶力が低下し、何かをやろうという気力が失われていく。
ひどくなると脳の機能が正常に働かなくなり、うつ病をはじめ精神疾患や認知症を発症するリスクが高くなっていく。
必要な栄養を摂る
私たちの身体は、私たちが食べたものを材料に作られる。
良い身体、良い脳を作ろとするなら、良い材料を摂取しなければならない。
さらには、生理作用が円滑に行われるように、生理作用に必要なものを摂取しなければいけない。
脳はたんぱく質でできている。
また、脳が働くために不可欠であるセロトニンなどの神経伝達物質もたんぱく質の一種である。
つまり、良質のたんぱく質を摂取することは、脳を健全に保つ上でとても重要なのだ。
ところが、多くの人は、食事はエネルギー補給だと思っている。
単なるエネルギー補給であるなら、カロリーのあるものであればなんでもいい。
となると、簡単に食べられるおにぎりやサンドイッチ、カップラーメンばかりになってしまう。
これらのほとんどは糖質でできていて、たんぱく質が非常に少ない。
このような食事をしている人は、かなり意識的にたんぱく質を摂取しなければいけないし、普段の食事でたんぱく質の摂取が足りていないのであれば、プロテインなどで補給することを考えたほうが良いかもしれない。
プロテインと言うと、筋トレをしてマッチョになるために摂取するもの、というイメージがあるけれど、そんなことはない。
たんぱく質は身体の材料としてとても重要だ。
健全な脳、健全な身体を作るためには、絶対に摂取しなければいけないものなのだ。
そのほか、ビタミンやミネラルも積極的に摂取しなければならない。
ビタミンやミネラルは、生理作用を円滑に行うために必要な物質だ。
いくら良い材料がそろっても、生理作用が円滑に行われなければ、健全な身体として機能しない。
余計なストレスを回避する
脳はストレスによってダメージを受ける。
ストレスを回避する方法は沢山ある。
沢山ありすぎるので、詳しいことは別の記事にまとめることにする。
ただ、ストレスマネジメントについては、学んでおいて損はないだろう。
特に、高度情報化社会においては、ストレスマネジメントについて知っておくことは必須だろう。
そうでなければ、あふれる情報に翻弄されて、脳を疲弊させてしまうことは間違いない。
ストレスは自分でコントロールすることができる。
その方法があるということだけでも、知っておく必要はあるだろう。
そうすれば、主導権は自分にあると考えることができるからだ。
ストレスを回避する方法はいくらでもある。
まとめ
脳を健全に保つことが、良い人生を歩き、幸せになるためには必要なことである。
僕は、整体と心理カウンセリングを提供している。
そのほか、運動指導なども行っている。
整体は血液循環と脳脊髄液の循環、全身の疲労回復を、心理カウンセリングはストレスマネジメントをサポートできる。
僕は、多くの人に幸せな人生を歩いてもらいたいと考えている。
そのためには、健全な脳が必要なのだ。
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