「怒り」を感じることが悪いわけじゃない-アンガーマネジメントの落とし穴

鷹 人間関係
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「アンガーマネジメント」とという言葉をよく聞くようになった。
日本語に直訳すると「怒りをマネジメントする」ということなのだけれど、どうも言葉のニュアンスから、「怒りを抑える」とか「怒りをコントロールする」というイメージを持ってしまって、そこから「怒り」という感情を感じることはよくないことである、と誤解する人がいるような気がする。

僕自身もそういうニュアンスに取ってしまって、この「アンガーマネジメント」というもの懐疑的だ。ネットなどでこの言葉を検索すると、表面的なテクニックとしてよく聞くのは、「怒り」は長続きしないので6秒我慢しろ、などということが出てきたりする。

こういう表面的なテクニックで「怒り」がコントロールできるはずもなく、6秒我慢したくらいでコントロールできるなら、そんなにお手軽なことはない。
最近の世の中の風潮として、このような新しい「名前」を付けることによって注目を集める手法が流行っているように思うけれど、そもそも、魔法のように効果が表れるようなものではない。

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「怒り」にもいろいろある

一口に「怒り」と言っても、時と場合によってその原因は様々だ。
それを「怒り」という言葉でひとくくりに考えてしまうことが危険だと思う。

「怒り」は、自分では当たり前に行われるであろうと思っている行動を、怒りの対象である相手が行わなかった時に起こる。

しかし、自分の考えている「当たり前」と、相手の考えている「当たり前」が同じとは限らない。
相手には相手の考え方があり、言い分があるだろう。
場合によっては、自分が相手に対して理不尽な要求をしていることもありうるし、相手が自分に対して理不尽なふるまいをしていることもあるだろう。

時と場合によっては、解決方法が違ってくる。
一概に、自分が我慢すればよい、とは片付けられない。

自分の感情を無いものにしてはいけない

「怒り」という感情を悪いものだとして、それを抑えられない自分を責めることはよくない。
自分が怒っているのにもかかわらず、その感情に蓋をしてなかったものにしようとすることもよくない。

自分の感情は厳然とそこにあるものとして受容すること。
感情に良いも悪いもない。
「ああ、いま、自分は怒っているんだ。」ということを、素直に受け入れることが、第一段階として必要なことなのだ。

この時点で、自分の「怒り」を無かったものにしようとすると、心が抑圧されてしまって自分が苦しむことになる。
怒りを抱えたことで自分を責めて、「まだまだ未熟だな」と自己肯定感を下げてしまう原因になる。

どんなに立派な人であっても、「怒り」という感情を抱くことはある。
それは、人間として自然なことなのだ。

「怒り」と客観的に向き合う

「怒り」の感情は強烈なので、それに飲み込まれてしまうと我を忘れてとんでもない反応をしてしまう。
問題は、「この時どんな行動をとるか。」ということだ。

つまり、「アンガーマネジメント」とは、「怒りをコントロールする」というよりも、「怒りを感じた時の行動をコントロールする」という意味だ。

そのためには、自分が怒りを感じていることを認めたうえで、その怒りを客観視できるかどうかが大切になってくる。
自分はどうして怒りを感じているのか。
その原因は何か、を、きちんと把握できるかどうかが問題なのだ。

前出の6秒間というのは、「怒りに我を忘れてしまうような行動を抑えるのに必要な時間」であって、「怒りを抑える時間」ではない。
この6秒を乗り越えた後に、客観的に「怒り」を見つめ、その原因を突き止めて、どのような対処をすればよいかを考えればよいのだ。

「怒り」は厳然としてそこに存在していることを否定するのではなく、それは存在しているものとして客観視することが大切なのだ。

客観視するためには、「実況中継」をしてみるといい。
「あー、怒ってます、怒ってます、はらわたが煮えくり返ってます!」
みたいに、心の中で唱えてみると、なんとなく客観視できるようになってくる(笑)

じゃあどうする?

客観視できたら、その後、そう対処すればよいかを考える。

これは、怒りに限った話ではないけれど、心理的な問題で一番大切なのは、今後どのように乗り越えていくか、という問題なのだ。
そこに意識をフォーカスすること。

僕はいつも、心の中で自分に問いかけている。
「じゃあ、どうする?」

自分が理不尽な扱いを受けたなら、その旨を相手に伝えることも必要かもしれない。
その時に、どのように伝えるか、伝え方も重要な問題になってくる。

もちろん、相手とかかわりたいくないと思うのであれば黙って距離をとるのもいい。
場合によっては、法的な手続きを踏む必要があるかもしれない。

もしかしたら、こちらが勝手に相手に過剰な期待を寄せていただけかもしれない。
それは相手の問題ではなくて、自分の問題かもしれない。

まとめ

怒りを感じること自体は悪いことではない。
その事で、自分を責める必要はない。
むしろ、怒りを抑え込もうと無理をして、ストレスをため込むことになりかねない。
それは健全な対処法とは言えない。

アンガーマネジメントは、怒りを抑えることではない。
「どの様な反応をするか」をマネジメントすることである。

 

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