モラル・ハラスメントという本を読んだので、モラル・ハラスメントに困っている人に向けて、その対応策について書いてみたい。
モラル・ハラスメントは言葉の暴力
まず、モラル・ハラスメントを行う者(加害者)は、悪意を持って言葉の暴力をぶつけてきているということを忘れてはいけないのです。
この加害者は、標的(被害者)を精神的に苦しめ、支配下(コントロール下)に置くことを目的として、悪意を持って言葉の暴力をぶつけてきます。
そして、その事に、何ら罪悪感を感じない、精神的な変質者であるとのことです。
被害者は、自己肯定感が低く、その埋め合わせのために他人に対して献身的に振る舞おうとする傾向が強い人が選ばれます。
加害者は、そういう被害者の弱点をかぎつけ、そこに付け込んでコントロール下に置こうとします。
被害者は自己肯定感が低いので、加害者の機嫌が悪いのは自分のせいではないか、と自分を責める傾向にありますが、そのように加害者にコントロールされていることに気がつかなければいけません。
悪意を持って言葉の暴力をぶつけてくる変質者なので、まともな神経を持ち合わせているであろうことを期待してはいけないのです。
これが肉体的な物理的な暴力であればわかりやすいのですが、そのようなわかりやすい手法を用いないことが、このような加害者の厄介なところなのです。
逃げるしかない
このような人物に遭遇した時は、とにかく逃げるしか方法はありません。
物理的に距離を置き、関係を断つことが一番の解決策です。
変質者なので、良心のかけらももっていませんから、反省を求めても反省するはずもなく、心を入れ替えてまともな人間になることなど考えられないからです。
もちろん、加害者にも、そういう性質になってしまった原因(過去のトラウマ)などが存在することが多いのですが、被害者がそれを取り除こうとしてもほとんど不可能だし、それをやろうとすることで、ますます巻き込まれて苦しめられることになるでしょう。
周りの協力を求める
このような加害者から一人で逃げ切るのは難しいので、周りの協力を得ることが大切です。
相手が配偶者なら、司法や警察など公権力を味方につける必要があります。
そのためには、モラル・ハラスメントの被害に遭っているという証拠を集めておく必要があります。
なぜなら、このような被害者は、明らかに暴力ととれるような暴言を吐くことは稀で、取りようによっては、大したことがない、よくある事、とさてしまうような言葉しか言わないことが多いからです。
証拠としては、音声や動画などがあればそれに越したことはないでしょうが、手紙やメールなども有力な証拠になりますので、すべて取っておくことが大切です。
職場におけるハラスメントであれば、会社の協力を得ることが不可欠です。ただし、相手が経営者の場合は、会社があてにならない場合もあります。そのような場合は、第三者機関に相談する必要が出てきます。
とにかく、一人で悩まないことが大切です。
なぜなら、加害者は被害者をコントロールすことに長けているので、第三者の客観的な判断が必要になるからです。
世の中には悪意を持って他人を潰そうとする人間がいる
一番大切なことは、世の中には悪意を持って他人を潰そうとする人間がいる、という事実を、きちんとわかっておくことです。
このような人間に相対するときには、個人で戦ってはいけないのです。
一人で悩まずに、必ず周りの人に助けを求めることをお勧めします。
私もかつて、このような人物に会ったことがあります。
それはもう、恐ろしい体験でした。
このような人物に情けをかける必要はありません。
その優しさが、加害者に付け入る隙を与え、自分を苦しめるからです。
この世からハラスメントは無くならない
このような人物は、少なくとも一定数は必ず存在します。
悪意を持って他人を利用し、潰そうとする人物です。
虐待・いじめ・DV・モラハラ・パワハラ・セクハラ・ストーカーなど、このような行動を起こす人物は、少なくとも同じような性質を持っていると思ってよいでしょう。
このような人物が改心することを期待するよりも、まずは自分の身を守りましょう。
被害者に非はありません。
悪意を持った人物と戦ったり、改心させようしたりするのはとても危険です。
まずは離れることが大切なのです。
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