青山学院大学陸上競技部に見る心理的安全性

橋の上をランニング 人間関係
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2024年1月2日、3日に行われた、第100回箱根駅伝。
総合優勝を決めたのは青山学院大学でした。

今年は、駒澤大学が強くて、優勝は駒澤大学だろうと誰もが予想していました。
にもかかわらず、結果は青山学院大学が大会新記録で圧勝。
見事なレース展開でした。

青山学院大学の陸上競技部は、テレビで見ていても雰囲気の良さが伝わってきます。
それは、他でもない原監督のチーム作りの賜物だろうと思います。
それは、選手のインタビューの内容などからも伝わってきます。

後輩の意見をよく聴く

もちろん、最上級学年である4年生が中心となってチームを運営しているのですが、テレビのインタビューに対して「後輩の意見も積極的に聴いている」と答えています。
後輩に取材しても、4年生に対して意見を言いやすい雰囲気がある、と答えています。
大学の体育会系の部活だと、どうしても先輩の力が強すぎて、なかなか意見を言える雰囲気が無いというところも多いのではないかと思いますが、青山学院大学の陸上競技部に限ってはそのようなことは無いようです。

皆が意見を言いやすいからこそ、様々なアイディアが出てくるし、活動内容などの修正もできる。
これこそが、心理的安全性の利点そのものであると言えます。

仲が良い

先輩が先輩風を吹かせて、理不尽に後輩を抑えるけることをしないのはとても良い事だと思います。
そうでなければ、良いチームは作れない。

原監督も、このチームは仲が良い、という話をしていました。
仲が良いからこそ、のびのびと走ることができる。
それが、選手の潜在能力を十二分に引き出すことにつながるのです。

なあなあにはならないために高い目標を掲げる

ただ、原監督がインタビューの中で答えていたのですが、「仲は良くても、それが決してなあなあな雰囲気にはならない。」ということが大切だと思います。
「仲が良い、雰囲気が良い」のと「甘くない、厳しい」が両立するところが、真の意味での「心理的安全性」であると言えます。

これを可能にしているのは「高い目標を掲げ、それに向かってメンバーが努力する」ことだと思います。
青山学院大学は、毎年、箱根駅伝に向かのためのユニークな作戦名を掲げて挑んでいます。
今年の作戦名は「負けてたまるか大作戦」だったそうです。
とにかく、駒澤大学が強い。その駒澤大学に「一矢報いるぞ」という強い決意を表しています。
この共通目標のために、一丸となって努力することによって、仲の良さ、心理的安全性と、質の高いトレーニングを続けるという厳しさを両立しているのです。

こういう、選手の気持ちの持っていき方は、原監督の上手いところだと思います。

ポジティブに振る舞う監督

原監督の言動を見ていると、深刻にならない、常に朗らかでいる、柔らかい雰囲気、選手をサポートするという姿勢が見られます。
監督の雰囲気が、チームに良い影響を与えていることは明白です。

しかし、主務を務めた学生からは、監督のネガティブな一面を暴露するコメントが聴かれました。監督は、実はとても心配症なんだと。だけど、選手の前ではそれを見せない。常に明るくポジティブに振る舞っているとのことでした。

恐らく、選手はみんなそれを知っているのだろうと思います。
知っているからこそ、監督が選手を盛り上げていることもわかっていて、選手たちも監督を見習って、自分自身を盛り上げているのだろうと思います。

やはり、リーダーの人柄というのは、良いチームを作るうえでとても大切な要素であると感じます。

まとめ

今年の箱根駅伝で圧倒的な強さを発揮した青山学院大学陸上競技部を見ていて、心理的安全性とはこういうことなのだと、改めて感じることができました。

ただ、仲が良いだけではダメなのです。
高い目標を掲げて、それに向かって切磋琢磨できるチーム。
それが、心理的安全性の良さを体現しているのだと思います。

 

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